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<就職活動>資産運用の世界に入るために(機関投資家編)

資産運用の世界への就職を目指す学生さんのために、就職ネタをいくつか執筆したいと思います。

 

資産運用の世界に入るには、大きく3つあります。 

  1. 機関投資家(生損保、信託)に入社
  2. 運用会社(所謂アセマネ)に入社
  3. ファンドを立ち上げる

 

私は上記の1から2へと移ったので、その時の経験を回数を分けてお話させていただきますが、今回は機関投資家編です。

 

機関投資家に入ろう

はっきり言って、特筆すべきものがないのであれば、機関投資家にまずは入社することをお勧めします!運用会社では各社10名程度の採用と非常に狭き門であり、加え運用業界への志望度が著しく高い学生が集まりやすく、内定を取る為の競争は激しいと考えてください。その点、機関投資家であれば、100名以上の内定者を出す企業も多く、数打てば当たる可能性も高くなります。また、特筆すべき点は、運用人材として採用されるための競争率の低さです。

 

考えてみて下さい。例えば保険会社に入社を志す学生は、何を志望理由として掲げることが多いでしょうか。「給料がたかい!」、「安定している!」など、本音では様々あるでしょうが、基本的には「保険を作りたい/売りたい」と面接の場で言う学生が多いです。運用を頑張りたいと面接時に言う学生は本当に少ない。強い志を持った学生なら別ですが、こうした大手金融機関を志望する学生は大抵「本業である保険関連の業務で頑張りたい」と面接で言う方が多いです。当然のことながら企業研究を熱心に行い、志望する企業が何を生業としているのかを学んで面接に臨んでいると思います。だからこそ、運用志望であることは差別化できるのです。むろん、なぜ運用会社でなく保険会社なのか、信託銀行なのかを示す必要もありますが、そこまで難しいことでも無いでしょう。しかし、その点をしっかり押さえておけば、内定をつかむことは難しくないと思います。

 

問題は、配属リスクが非常に高いことです。いくら、運用希望をしていたとしても、営業に回されたり、総務系の部署に配属されたりすることなどザラです。新卒で運用部門に配属されなければ、最低でも2年は異動のチャンスを得ることは出来ないでしょう。異動のチャンスを掴んだ(異動フローに乗った)としても、運用部門に配属されるとも限りません。一旦、レールから外れてしまうと、運用に携わる(戻ってくる)ことは難しくなります。では、どうすれば良いのでしょうか?

 

希望の配属(異動)を勝ち取る為に

泥臭いかもしれませんが、「資格取得」しかありません。先にも挙げた通り、100名以上の新卒者が一斉に入社する訳ですから、配属を決める人事部の人間はいちいち一人ひとりの事を考えてなどいれません。結局は、定量的に評価しやすい「保有資格」で判断されてしまうのです。異動に際しても同様で、これまで営業をやっていた人間に、株のファンドマネージャーをいきなり任せることなど到底許されないでしょう。まずは、運用部門への志望度の高さ、適応力の高さを示すために、資格が必要になります。

 

運用部門に配属されるための資格

運用を希望している学生ならば当然お気づきかもしれませんが、第一に来るのが「証券アナリスト(以下、CMA)」です。CMAは業界のスタンダードとなる資格で、日系金融機関で運用に携わる人間ならば、誰もが保有している(と言っても過言では無い)資格です。取得まで最短でも1.5年掛かり、労力とお金も必要ですが、運用部門を志すならばチャレンジする価値はあります。1次試験を通っている(科目合格でも可)だけでも、大きなアピールポイントになるでしょう。CFAという選択肢もありますが、語学力に自信がなければ、試験を受ける以前に、勉強が進まないというリスクがあるため、個人的にはお勧めしません(語学力に長けているなら別ですが)。

 

そしてなんといってもTOEIC日本株をやろうがJGBをやろうが、運用の世界の共通言語は英語です。ネット等を通した情報の取得はもちろんのこと、海外投資家やセルサイドのリサーチとコミュニケーションをとるうえで英語は欠かせません。TOEFLやIELTSが最適であることに異論はありませんが、見栄えのいいスコアを取るために要する労力が段違いですし、そもそも何点とれば優秀なのか、といった感覚もたいていの面接官は持っていません。大体、TOEIC800点程度持っていれば十分でしょう。

 

機関投資家から運用会社に出向(転籍)しよう

日本の大手運用会社の多くは機関投資家の子会社でもあったりします(合併などで少なくなってしまいましたが)。親会社から子会社への出向や転籍といった可能性も大いにありますし、運用会社の要職も出向組で占められています。そして、プロパー社員よりも待遇が良い場合がほとんどです。「本社で出世する」ことが至上命題として掲げられているため、出世コースから外れてしまう可能性が高い運用会社への出向を希望する人間は結構少ないです。

 

かなりかいつまんで書きましたが、運用の世界に入るのであれば、機関投資家に入社することをお勧めします。