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2017年5月10日 米国債券マーケット日誌

マーケットコメント

米国債は+2bpの金利上昇。欧州アジア時間には、リアルマネー勢からのここもと金利が上昇していた欧米国債への買いが目立ったことや、北朝鮮リスクが意識され、米国寄り付き時点で▲3bpの金利低下となっていたものの、発表された原油在庫統計で在庫の減少が確認されたことや、ローゼングレン米ボストン連銀総裁の「年内あと3回の利上げを支持」との発言、そして+1.9bpのテールがつく等軟調な結果となった米国10年債入札も売り圧力を強める結果となった。

 

 

今日のマーケットをやさしく解説

結構金利が下がっていたので、2.40%を目途としてリアルマネーの買いが入ったのかな?と思ったのですが、結局金利上昇で引けています。本日も色々ありましたが、今回は米国債券の入札についてお話したいと思います。

 

 定期的に行われる米国債入札はマーケットの債券需要を測る指標として見られています。軟調という判断になれば、需要が弱いとみなされ、逆に堅調という判断になれば、需要が強いとみなされます。そうした入札結果の強い・弱いを判断する指標として、主に3つ挙げられます。

 

1.応札倍率

発行金額に対して、応札がどの程度入ったかを示す数字です。何か絶対的な基準があるわけではないので、過去4回の平均や過去1年間の平均との比較によって、強い弱いを判断します。

 

2.インダイレクトビット占率

プライマリーディーラー(入札資格のある米銀)以外の投資家(海外中銀や生命保険会社など)が応札に占める率です。この率が高いほど、投資家からの需要が強いとみなされます。

 

3.テール・スルー

ちょっとわかりにくいですが、入札(米国時間午後1時)が行われる瞬間の現物債の金利と落札された金利の差を指します。日本国債だと価格差のことを言うみたいですね。落札金利の方が現物債よりも高ければ、「テールがついた」といい、逆は「スルーがついた」と表現します。テールが付いた場合は、「こんな低い金利じゃ買いたくないよ!」と投資家がメッセージを送っていることになるため、需要が低いとみなされます。

 

上記がすべての指標では無いのですが、大体これらを見ておけば間違いないでしょう。そして最後に強弱の判断ですが、これは人によって判断がわかれるのでなんともも言い難いでしょう。テールがついてても、応札倍率が高いから「堅調(あるいはミックス)」と言われることも多々あったり、筆者もよくわからないのが現状です。

 

まぁそんなときは直後のマーケットの動きを見て判断することが無難ですね。